【城太郎日記】ユング心理学・カウンセリング



城太郎日記へようこそ♪
このページは、「戦うことをやめる」について。
「期待しない」「無限ループからの脱出」など。

『戦うことをやめる』



気づかないうちに、傷つけられていることがあります。その相手が、切っても切れない間柄である「親」であることも、しばしば。一番身近な存在なので、それだけ影響を受けやすいのです。

最初の関門は、「気づかないこと」でした。知らないうちに傷ついたり、負荷が蓄積して、問題が生じます。子どもの頃は大丈夫でも、大人になって何らかの問題が生じることもある。

その問題自体は「今現在」なのですが、原因は「過去」とつながっているので、なかなか気づけません(時間超越の罠)。さらに、親を悪く言うことには ―― いい人ほど ―― 抵抗があるので、余計に難しい。

さて、その第1関門を何とかクリアしたとして、次にどうなるでしょうか? おそらくは、「絶望」につながる。なぜなら、状況が好転しないからです。この辺は、第1回に書いた通り。

ではいったい、どうしたらいいのでしょう?




<(04) 対応>


 [相手は変わりそうにない]

人間、一度や二度のことでは、イライラしません。イライラするのは、何度も何度もされているから。深く傷つくのも、ウンザリするのも、そのためです。

何度も何度もということは、相手が執拗にそれを続けているから。変わることがないから。

 「相手に変わって欲しいと願う」→「でも変わることはない」

これが深く落胆する理由でもあります。人間、自分のすることは変えられますが、相手のことを変えるのは難しい。

 ・変わらない相手に望むのはやめる。
 ・「あの人は変わりそうもない」という前提。
 ・もっと実際的なことをする。


逃げる、助けを求める等の選択肢も、あるでしょう。この場合で一番よくないのは、「現状維持」です。傷つけられ続けるのは、よろしくない。



 [戦うことをやめる]

勝った負けたの話になると、余計に傷ついたり、落胆したりしそう。相手が変わることを願い、けれど一向に変わらないのだから、負け戦です。戦っても不毛なのは、おそらく十分に経験済みのはず。

 ・勝ち負けという判断基準を捨てる。

特に、「相手を認めたら負けだ」「相手の要求を呑んだら負けだ」という信条を持つ人とは、戦わない。不毛なだけです。

「でもでも教の信者」も、同じ。何を話しても、「でも」「しかし」と否定されたら、お話にならなくなる。戦う価値など、ありません。

勝負にこだわる人は、「非を認めたら負けだ」と、頑なになる。これでは修正できません。(間違ったことを続けるわけで、本当はこの時点で、負けてるんですけどね)



 [何が大事なの?]

大事なのは勝ち負けではありません。

 ・望んだ結果を得ること。
 ・穏やかな生活を取り戻すこと。


例えば、ウンザリしなくなること、イライラしないですむこと、否定されないこと、平穏に暮らせること。一番シンプルで効果的な方法は「そうさせている相手が変わること」ですが、それが無理そうな場合、別のことを考える。

上で出てきた、逃げる(避難する)、助けを求める、というのは、そういうことです。あるいは、心がゆるせ、ある程度秘密を守れる人と話をする、というのもあるでしょう。そのプロが、カウンセラーとも言える。

「話すことで心の中に蓄積してきた感情が外に出る」「だんだんと整理がついてくる」、そういった効果が期待できます。ただ、「すぐに」ということはなくて、長い時間がかかる場合も、多々あると思われます。


 ・理想は相手が変わること。
 ・できなければ、心身を蝕(むしば)む、相手の悪影響から逃れること。
 ・現状維持の度重なる継続が絶望を生んでいます。




 [本心を知る]

・したいことをする。

それを罪だと思わされている場合があります。「ワガママ」「自分勝手」という悪い魔法の言葉に、ダマされないこと。

自分の空間や領域を守ること、自身の責任において選択すること、それらは罪ではない。それを侵そうとする方が、よほど罪です。


・嫌なことは嫌だと拒否する。

これも立派な権利。度を越えた支配を受ける義理はありません。

 ・立ち入らせない。
 ・口出しさせない。

度を越えた侵害には、No! という権利がある。



 [期待しない]

変われない人に期待しても、仕方ない。



 [相手の責任まで負わない]

相手のしたことは、相手に責任がある。こちら ―― 特に子ども ―― が負ういわれはない。



 [無限ループからの脱出]

延々繰り返してきた古いパターンから出ること。不毛な堂々巡りから、脱却すること。場合によっては、影響を受けない程度の距離を置く。相手のしたこと、言ったことに、反応しないですむような工夫を。



 [相手が理解できるできないは関係ない]

まず、自分の気持ちを大事にする。思ったこと、感じたことを大切にし、時には主張する。






もちろん、一番いいのは、相手が変わること。自分も相手も変わり、状況が改善されるのが、理想的です。しかし、理想を求めて傷つき続けているのなら、そろそろ卒業の時。

いま大事なのは、「彼らに左右されないこと」「悪い影響を受けないこと」なのです。










 <<「第3回 ストレスのパターン」

 「第5回 理想的な関係」>>





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2014年9月24日:作成
2015年01月20日:テンプレートの変更
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