【城太郎日記】ユング心理学・カウンセリング



城太郎日記へようこそ♪
このページは、「四諦」「四念処」について。
苦しくて当たり前、煩悩を処理すれば…。

『四諦と四念処』



人はなぜ、悩み、苦しむのでしょう?

今回は、仏教をヒントにして、読み解いてみたいと思います。



<四諦>


四諦(したい)とは、仏教にある四つの心理。「苦諦(くたい)」「集諦(じつたい)」「滅諦(めったい)」「道諦(どうたい)」の総称。四聖諦(ししようたい)ともいう。


 苦諦:一切は苦であるという真理。

 集諦:苦には原因があるという真理。

 滅諦:苦は消滅するという真理。

 道諦:苦を滅する道があるという真理。



この世は所詮、苦しみだらけである。世界の本質が、苦しみなのだ。

なので、苦しみから逃れることなどできない。逃れようともがくから、余計に苦しい。

しかし、苦しみには原因があるものだ。それが仏教でいう「煩悩(ぼんのう)」である。

原因があるならば、対処のしようもある。



感情は、反応である。水面に波紋が生じるように、心の中に生じる。

何かを見聞きする、何かを経験する。それによって、感情が生じる。

また、それと共に、どう受け止めるかによっても、感情は変わってくるようだ。

ただの荒縄も、それをヘビだと思えば、ヘビに接したような感情が生まれるものである。


心の苦しみもまた、感情。

何かを経験して、苦しくなる。

が、それと共に、受け取り方によっても、変わるのではないだろうか。

煩悩を正しく処理すれば、苦しみは軽減されるのではないか?


人生は、それ自体が苦である。

人間の持つ根源的な苦に、「生・老・病・死」がある。これを、「四苦」という。

さらに四苦 [愛別離苦(あいべつりく)・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふとくく)・五陰盛苦(ごおんじようく)] が加わり、八苦になる。

例えば、愛する者と別れねばならないのは、苦しい。

求めても得られないのも、苦しい。


そんな苦しみの原因は、「煩悩」であるという。


 ・求めすぎる。

 ・思い通りにならないと、怒る。

 ・物事を正しく判断できない。

 ・言っても仕方ないことで、嘆く。



求めすぎるから、余計に苦しい。

思い通りにならないと怒るから、余計に苦しい。

物事を正しく判断できないから、余計に苦しくなる。

しょうがないことでいちいち嘆くから、余計に苦しい。


苦しみが本質であるこの世界であるけれど、この「余計な苦しさ」を取っ払ったら、どうだろう。

苦しいのは避けられないとしても、余計な苦しさだけでも、無くしたらどうだろう。



 ・求めすぎるのを、やめよう。

 ・思い通りにしようとする姿勢や考えを、捨てよう。

 ・最低限の認識力を身につけよう(認知の歪みを捨てよう)。

 ・仕方ないことで嘆くのは、もうやめよう。




ありのままに。

ありのままに…。










<四念処>


四念処(しねんじょ)という言葉がる。

これは、「身念処」「受念処」「心念処」「法念処」の総称。


 身念処(不浄観): 肉体も世界も、もともと汚れたものなのだ。

 受念処(一切皆苦): 生きること自体、苦しみなのだ。世界自体が結局、苦しみである。

 心念処(諸行無常): すべては変化する、同じに留まらない。生成・消滅を繰り返している。

 法念処(諸法無我): すべての存在には、主体とも呼べる「我」がない。



きれいであることに こだわり過ぎても、仕方ない。

もともと、汚れているのだ。


苦しいと嘆いても、仕方ない。

もともと、生きること自体、苦しみなのだ。


変わることを怖れたり、嘆いても仕方ない。

すべてが、時々刻々と変化している。

変わらない方が、おかしいのだ。


変化しないものなど、ないのだよ。

我を強くするから、錯覚してしまう。

一つひとつの細胞が生成され、また消滅しているように、世界もまた、動いている。

同じであると思える方こそ、錯覚だ。


「ただ、それだけのこと」

「ただ、それだけのこと」


自然を拒否するから、苦しいし、悩ましい。

世の理を ―― 変化しないと ―― 間違って認知しているから、苦しいし、悩ましい。



すべてはただ、それだけのこと。

ただ、それだけのこと…。





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2015年4月17日:作成
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